【7】診断書の獲得と医療保護入院のための移送計画
発症してから12年、はじめて母を精神科医に診せることに成功しましたが、そのとき処方された薬は受け取るなり捨てられてしまい、以後の服薬も通院も拒絶されました。
しかし、精神科医による統合失調症の診断書と入院可能な病院への紹介状を獲得することができました。同時に、入院候補先の病院のリストもいただきました。
これがとても大きな前進だったと思います。
あとは、入院可能な病院を見つけて、なんとかして移送するということです。
そのとき、はじめて「統合失調症 強制移送」という検索ワードでGoogle検索を行いました。
すると、強制移送を専門としている会社が見つかりました。統合失調症患者のほか、薬物やアルコール中毒の患者、認知症患者など、自分からは病院に行かない人たちを移送するための会社です。
世の中にこんな会社があるのかと驚きました。
2008年当時、ネット検索で見つかった会社は関東方面に3つだけでした。
そのすべての相見積もりを取りました。
「3人で70万円」が2社、「4人で50万円」が1社という結果でした。
(今では地方にも移送サービスを行なっている会社はありますし、値段ももう少し安くなっていると思います。)
「4人で50万円」という会社は、女性一人を説得要員として派遣してくれること、車が国土交通省の許可をとっており、救急車のような外装をしているということで、そこに頼むことにしました。