【25】移送に関するスッタモンダ(4)病院側が動いてくれる
結局のところ、最終的に移送会社に頼むしか方法はなさそうだな、と思いましたが、いい加減疲れてきていました。
そもそも転院は病院が始めた話であり、転院先の病院のアレンジメントも含めて、病院がイニシアチブをとってここまできたのです。
移送手段を病院が用意できないのであれば、こちらとしてはあえて転院する理由はありません。
そろそろめんどくさいし、もう放っておこうかという気分にもなってきていました。
わたしの性格的な問題として、壁にぶつかるとすぐに解決策を見つけ、人が動く前に自分が動いてさっさと解決してしまう、ということがあります。
仕事が早い分にはよいのですが、膠着状態になったときに辛抱しきれず、結果的にいいように相手に動かされる、ということになっているとも思います。
性急にことを進めず、どっしり構えて成り行きまかせにしてみる、というのもひとつのあり方だろうな、と思いました。
すると病院のソーシャルワーカーから電話がかかってきました。
最終的に病院が車を出す、ということでした。病棟からは看護師が1人、そして担当のソーシャルワーカーも同乗する、と。こちらの読み通り、ジャンボタクシーは無理だったようです。
病院側としては「今月中の転院」ということにこだわっており、月末にさしかかりつつあるところでしたから、動かざるをえなかったのでしょう。
されど、一連のやりとりを通して、膠着状態にしびれを切らした家族が移送会社に頼むのを待つ、という病院の戦略(?)も間違いなくあるように思いました。
ともあれ、ようやく移送の目処がたちました。
非常に徒労感の残るやりとりであり、いったいなんだったんだろう、と思いますが、後述にて分析します。